休刊に寄せて─また逢う日まで─

 読者の皆様、空想文藝を今までご愛読いただきありがとうございました。2021年の4月20日に創刊した小紙は1年以上ずっと長い間空想国会を追い続けました。
 思えば私にとってこのメディアは、創刊当初は政局の道具にしか過ぎませんでした。しかし気づけば記事を書くこと、そして皆様に読んでもらい反応を頂くことに喜びと義務感を見出し、今日まで続けることができたのだと思います。
 講演会でも話したり、以前から言っていたように、このメディアは決して中立で嘘をつかないメディアではありませんでした。政局のために特定の人を叩き、政党を刺し、会派を破壊し、政権を崩壊させました。"ペンは剣より強し"とは言ったものですが、剣すらない空想国会では無類の強さ発揮しました。
 しかし、メディアとはそういうものなのです。現実でもメディアですら嘘が横行し、偏向報道がまかなり通っています。私は空想国会におけるメディアについて、2点最後にお伝えしようと思います。

読者の皆さまへ

 メディアの記事にはなるべく反応してあげてください。書いている人はお金を貰っているわけでもなく、完全にボランティアでやっているようなものです。励みの一つ一つ、反応の一つ一つがメディアを賑やかにする鍵になります。そしてそれは空想国会を盛り上げることになります。

メディア関係者へ

 中立的な記事はやめましょう。続きません。むしろ自分でスタンスを決めて、それを貫きましょう。それさえできれば偏向でも構いませんし、なんなら偏向した方が読者も興味を持って読みます。
 そして、メディアは政権くらいなら壊すことも可能です。そのペンは何を伝えたいのか、何をしたいのかをしっかりと考え、伝えたい意図が確実に伝わるように常に気を付けて報道してください。

 最後に、私はメディアとして一年やってきました。その最晩節に、とある人を私の意思で攻撃したことについて、メディアの私物化をしたことを深くお詫び申し上げます。彼とはもう必要以上の関わりをする気はありませんが、それでもかつて友人だったであろう人をペンで傷つけた。しかもその鋭さを知っている立場でありながら。これからの皆さんはそのようなことをせずに、文藝が皆様に見せ続けた「ペンの強さ」を意識して、あくまでも公益に奉仕するメディアとして活動されることを期待しております。

 それでは皆さん。本当に今日までありがとうございました。そして、また逢う日まで。
──2022年4月 白石顕治

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